そのリーフレットの形状には意味がある! 形から見えてくるデザインの考え方

そのリーフレットの形状には意味がある! 形から見えてくるデザインの考え方

2016.03.22
ブログ_KV_0301
やってみた

こんにちは、すなぎもです。

4月も近くなり、すっかり暖かくなり朗らかな陽気…砂肝やお酒が美味しい季節になってきましたね。非常に嬉しい季節です。砂肝への愛を語るとちょっと長くなりますので、前置きはこれくらいで本文に。

今回は「リーフレットの形状の意味」について趣味で考察した内容を記事にしてみました。

なんでこの形になったのか?
どうしてこのリーフレットは魅力的に見えるのか?
内容がスッと頭に入ってくるのはなぜ?

実際に集めたリーフレットを形状で分類し、その形の持つ理由や選ばれた経緯を考察しました。

この記事をとおして、デザイン全般に必要な「いろんな面から物事をみて考察することで見えてくること」や、「考えることの重要性」が少しでも伝わればと思います。

特に、この春からデザイナーになる方や、デザインの勉強を始る方…
デザイン1年生の方達に、考察のプロセスや重要性が伝わりますと幸いです!

それでは早速みてみましょう〜

考察をはじめる…その前に

そもそもリーフレットとは?

リーフレットとは?

リーフレット (leaflet) は、宣伝・広告・案内・説明などのために、1枚の紙に刷られた印刷物である。他にも若葉、 小さい葉、小葉(複葉の一片)という意味を持つ英語の単語である。
(中略)
折り方:2つ折りのほか、一面が内側に折り込まれる形の巻3つ折り(内3つ折り)やローマ字のZの形のように折り込んだZ折り(外3つ折り)、両端を内側に折り込み両開きさせる観音折りなどの折り加工を施す場合が多い。

(出典:Wikipedia「リーフレット」より)

1枚の紙を複数回折り畳んで冊子のような形にしているもののことを「リーフレット」と呼ぶようです。

街中やお店など、きっとどこかで見たことがありますね。

どんな折り方があるの?

折り加工の種類

折り方は図のように様々ですが、どれを選択するかは用途や理由によって異なります。

  • 物理的な制約を考えて…

    店頭に置く場合などは、物理的なスペースなどの制約がありますので、それを折り方で解決する場合があります。

  • 予算を考えて…

    折り方が複雑なほどお金がかかります。

  • 折り方で生まれる演出効果などを考えて…

    同じ内容でも、折り方の違いで見え方が違ってきます

今回は、「折り方で生まれる演出効果など」に焦点をあてて考察してみました。

今回考察するリーフレットの形&考察する内容

考察するリーフレットの形(折り方で分類)

  • 2つ折り
  • 巻3つ折り
  • 観音折り

考察する内容

  • 情報の流れ・構成
  • その中から見えてきた傾向

それでは、早速見てみましょう〜

考察1:2つ折り

形状  
ページ数 4ページ
(表ページ・中面1・中面2・裏ページ)
開く&閉じるまでの流れ
  1. 表ページをひらく
  2. 中面1・2をよむ
  3. 閉じる
  4. 裏ページを読む

ケース① スターバックスカードのご紹介

デザイン 内容
  • スターバックスでつかえるプリペイドカードの紹介リーフレット
  • 中面1にはカードのメリットや問い合わせ先、中面2にはQ&Aがまとまっている
  • 裏ページは利用約款がびっしり書かれている

二つ折り_スターバックス

ケース② キューピーマヨネーズ80周年キャンペーン

デザイン 内容
  • キューピーマヨネーズ80周年記念キャンペーンの告知と応募用紙(はがきサイズ)
  • 表ページと裏ページには、キャンペーン開催告知、当たるグッズが掲載されている
  • 中面は上半分には応募方法などキャンペーンの詳細がまとめられている
  • 中面の下半分には切り取って使うタイプの応募用紙がついている

二つ折り_キューピー

ケース③ MacとiPod用アクセサリガイド

デザイン 内容
 
  • MacとiPod向けのアクセサリ紹介リーフレット
  • 中面にはアクセサリの情報が写真・詳細・価格でまとまっている
  • 表ページは正面、裏ページは背中の画像。

二つ折り_apple

考察してみた

情報の流れ・構成

  • 表ページ:●●のお知らせですよ
  • 中面1・中面2:内容
  • 裏ページ:奥付や補足、イメージ画像など

見えてきた傾向

  • 表ページをみるだけで、このリーフレットは何を知らせたいのかがハッキリとわかる
    • 日本語での説明が入っている場合が多い
  • 1ページあたりの文字量は多め
  • ページ数や開く回数が少ないので、内容の展開がはやい

折る回数もページ数も少ない2つ折りリーフレットは、短い時間で目的がハッキリと分かるものが多いですね。
本文は情報が多めで文字量も比較的おおめですが、2ページという制約があることで、なんとなく心理的なハードルは低くなりそうです。

(何ページもこの情報量が続くと思うと、軽い気持ちで読み始められなくなりそうですね)

これに加えてさらに本文のデザインを工夫すれば、情報はたくさんあるけど読んでて辛くないリーフレットを作ることができそうです!

考察2:巻3つ折り

形状  
ページ数 6ページ
(表ページ・中面1・中面2・中面3・中面4・裏ページ)
開く〜閉じるまでの流れ
  1. 表ページをひらく
  2. 中面1を読む
  3. 中面1を開く
  4. 中面2・3・4を読む
  5. 閉じる
  6. 裏ページを読む

ケース① タリーズコーヒー ハウスブレンドティー紹介

デザイン 内容
 
  • タリーズオリジナルの紅茶の紹介リーフレット
  • 落ち着いたティータイムを思わせる表ページ
  • 中面1には簡単な紹介テキスト。パープルが高貴で優雅な印象です
  • 中面2・中面4で商品の紹介。2種類の紅茶が紹介されている。
    それを左右に分ける形で、中面3にはイメージ写真を掲載している
  • 裏ページには画像とテキスト

三巻折_タリーズ

ケース② ルミネ2007年秋フェア紹介

デザイン 内容
  • ルミネ2007年秋フェアで販売する商品紹介のリーフレット
  • 鳥かごやバラの花など、クラシカルでガーリーなモチーフをあつめた表ページ
  • 中面1に簡単な紹介文と下部に商品紹介。空や森、飛ぶ鳥など、表ページの世界観を引き継いでいる
  • 中面2〜4で商品紹介。中面1からつながっているイメージ
    中面2と中面3は、全体の3/4がイメージ写真となっている
  • 裏ページは取り扱い店舗情報など

三巻折_ルミネ

ケース③ iMac G3 設置ガイド

デザイン 内容
  • 1998年に発売された iMac G3の設置ガイド。手順にそって進めれば、とりあえずの設置は完了する
  • 本文はすべて英語
  • 表ページには、ロゴと色んな国の言葉で「ようこそ」と書かれている(全世界共通デザイン?)
  • 中面1には設置手順らしき文章がまとまっている
  • 中面2〜4にかけて、設置手順を画像とテキストで掲載
  • 裏ページにはサイトのアドレス等

三巻折_iMac

考察してみた

情報の流れ・構成

  • 表ページ:●●のお知らせですよ
  • 中面1:紹介文や目立たせたい内容
  • 中面2・3・4:内容
  • 裏ページ:奥付や補足、イメージ画像など

見えてきた傾向

  • 表紙で何のリーフレットなのかある程度わかるが、2つ折りのものと比べてイメージを優先している
  • 中面1に目立たせたい、より読ませたい内容が入っていることが多い
    • 内容を簡単にまとめた文章や、イチオシの情報など
  • 中面3・4は、中面1・2を見た後に見ることになるので、狙って同じイメージを引き続き踏襲したり、逆に変化させたりすることができる

2つ折りにくらべてページ数や開く回数が増えたので、情報を分けてみせたり、見開きごとにデザインに変化を付けることができるようになっていますね。

これによって、与える印象をある程度コントロールできるようになっています。

さらに、目線の流れと情報の流れが同じなので、読ませたいものを読ませたいタイミングで配置できるので、「世界観はつくりつつ…よませたい情報の流れは保つ」ことができそうですね!

巻3つ折りリーフレットは、なかなかのオールマイティー感を感じます。
商品のプロモーションから手順の説明書まで、幅広く利用できそうです。

考察3:観音折り

形状  
ページ数 8ページ
(表ページ・中面1・中面2・中面3・中面4・中面5・中面6・裏ページ)
開く〜閉じるまでの流れ
  1. 表ページをひらく
  2. 中面1・2を読む
  3. 中面1・2を開く
  4. 中面3・4・5・6を読む
  5. 閉じる
  6. 裏ページを読む

ケース① INFOBAR ANNIN プロモーション

デザイン 内容
  • 2004年に発売された携帯電話「INFOBAR ANNINカラー」の紹介リーフレット
  • 表ページ、中面1・2、裏ページに、色んな角度からみた端末の画像がほぼ実寸サイズで入っている。
    端末部分にのみニス加工が施されている
  • 中面3に紹介文、中面4〜6に細かいスペックが掲載されている

 

観音_INFOBAR

ケース② マジョリカマジョルカ 商品プロモーション

デザイン 内容
  • 化粧品ブランド「マジョリカマジョルカ」の新商品紹介リーフレット
  • 商品が本や童話のような世界観を持っているので、それをリーフレットにも踏襲している。
  • 表ページと裏ページは同じデザインの色違い。
    どちらが表ページでも裏ページでも成立する
  • 中面1・2にはキャッチコピーやテキスト、世界観を表すイメージ画像で構成。
    中面1は昼間、中面2は真夜中を表現している模様。
  • 中面3〜6で商品紹介。中面3・4は真夜中、中面5・6は昼間を表現。

観音_マジョリカ

ケース③ タリーズコーヒー BEANS GUIDE

デザイン 内容
  • タリーズコーヒーで販売しているコーヒー豆の紹介リーフレット
  • 表ページにはほぼ実寸の商品画像
  • 中面2にほぼ実寸の商品画像。表ページと同じ商品だが、タイトルの帯がとれて商品名が見えるようになっている。
  • 中面1に、中面2の商品の簡単な紹介文が掲載されている。(イチオシ商品かも?)
  • 中面4で味の分類、中面5・6で豆の種類、中面7で淹れ方の紹介がされている。

観音_タリーズ

考察してみた

情報の流れ・構成

  • 表ページ:●●のお知らせですよ
    ※ひと目では何のリーフレットか分からない場合もある
  • 中面1・2:キャッチコピーや目立たせたい内容、イントロダクションなど
  • 中面3・4・5・6:内容
  • 裏ページ:奥付や補足、イメージ画像など

見えてきた傾向

  • 表ページはイメージや抽象的な形で表現されている場合がおおい
    • 製品の写真やロゴだけ、世界観を表すイラストだけ など
  • 中面1・2でも、表紙の世界観を引き続き表現している場合がおおい
  • 中面3・4・5・6で詳細が明かされる構成が多め。
    表ページ〜中面2までドキドキ、ワクワク感をたかめて、中面3以降に進むイメージ

観音折りは3巻き折りよりも更に折る回数もページ数も増えました!
表ページ・中面1&2・中面3〜6・裏ページが完全に分断されている形状も、今までとは違ったタイプですね。

表ページ〜中面2までの間は世界観の構築にしっかり費やし、中面3からはしっかりと情報を見せる構成は、なかなかドラマチックな印象を与えてくれます。
細かいスペックよりも世界観やイメージ付けが重要なものの紹介に適していそうです。

おわりに

さて、いろいろと考察してみましたがいかがでしたでしょうか?
考察してまとめていく中で、自分なりに法則やポイントを見つけられたかなと思います。

今回まとめた内容がすべての人にとっての正解とは限りませんが、こういったように色んな面から物事をみて考察し自分なりに考えてみることが、デザイナーとしての頭を鍛えていくのではないのかな〜と思います。

デザイナー1年生の方々も、リーフレットに限らず気になるものを考察してみると、きっといろいろな発見があると思うので、機会があったら是非チャレンジしてみてください。
一緒にワンランク上のデザイナー頭をめざしましょう!

自分も新人さん達に負けないようにガンバルゾー

ガンバルゾー

 

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この記事を書いたメンバー

sunagimo

すなぎも

Designer

ロゴやキャラクターなど、グラフィック系のデザインが得意です。 好きな食べ物は当然すなぎもです。

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