3Dモデルを作ってUnityでアニメーションさせる!【3Dモデル作成編】

みなさん、お久しぶりです。okiです。
前回の投稿(【niconico VR】バーチャルリアリティ空間で新しい動画体験!)ではバーチャルリアリティ空間でniconicoが楽しめるGear VR向けアプリ「niconico VR」についての紹介記事でしたが、このniconico VRは今イケイケのゲームエンジン「Unity」を使って開発しています。
Unityって何ができるの?というと2Dはもちろんのこと3Dコンテンツを制作する上でありとあらゆるフォーマットに対応し、直感的に制作していけるという…一言で表現すると「何でもできる人」といったところです。
Unityがたとえ「何でもできる人」であっても、自分自身がすぐに何でもできる人になれるわけではないので、Unityと楽しく付き合っていくためにやってみたいことに挑戦して仲良くなろうと思います。
私事ですが学生時代は彫刻家を目指して日々、鉄やら木と格闘していたのですが気づいたらドワンゴデザイナーになっていたので、あの頃の立体空間を作るドキワクを思い出して、まずは3Dモデル(彫刻)をモニター上に作って、更にUnityでアニメーションさせてみたいと思います。
何回かに分けて紹介していきたいと思いますので、長い道のりになりますがお付き合い頂けましたら幸いです。
ちなみに今回は3Dモデル作成までです! 早速いってみましょう。
3Dモデリングソフト
3Dモデルを作るにあたって何かいいソフトはないかなーと思って探していると、元彫刻家志望だった私にぴったりなソフトを見つけました。その名も
「Sculptris」!!!
http://pixologic.com/sculptris/
さっそく無料版をダウンロード
Sculptrisの動作環境
▼Windows
OS | Windows XP SP2/Vista/7 |
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CPU | 1Ghz Pentium 4 以上のCPU |
システムメモリ | 最低 1 GB 以上必須 |
作業解像度 | 1024×768 |
▼Mac OSX
OS | Mac OS X 10.5/10.6. |
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CPU | 2Ghz core 2 duo 以上 |
システムメモリ | 最低 1 GB 以上必須 |
作業解像度 | 1024×768 |
「Sculptris」のスカルプト機能
Sculptrisはすごくシンプルなインターフェイスなので、初めて開いた人でも簡単に始められます。
とりあえず何も説明を読まずに色々機能を触ってみました。
ハイ!ドン!できたのがコレです。
気持ち悪いですね。
もう少し真面目に何ができるか勉強してみます。
「Sculptris」には様々なスカルプト機能が備わっています。
Crease(ミゾ) | Draw(凹凸) | Flatten(平らにする) |
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ボコボコしたミゾが簡単に作れる。 | 2Dで絵を描くように凹凸を作れる。立体的にするアタリを作るのに便利。 | 文字通り平らにしてくれる。 |
Inflate(膨脹させる) | Pinch(先を細める) | Smooth(滑らかにする) |
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風船のようにふくらませることができる。オブジェクトを大きく誇張するのに便利。 | 指で摘まんだり、尖らせたりすることができる。細かいシワを入れたりするのに便利。 | ボコボコにした溝の表面を滑らかにすることができる。Flattenと似ているが少し違う。 |
他にもマスクをかけたり、マテリアルに色をつけたり、シンメトリーモードを切り替えることで対象・非対称のオブジェクトが作成できます。
それでは、ちょっとだけ本気を出して作成していきます!今回はボーンを設定してUnityで動かすところまでやりたいので人っぽいビジュアルを作成していきます。
まずは「New Sphere」で球体を作って繋げる
ここではオブジェクトをサイドから見て軸のぶれを調整する。
この時点で軸をどうするかをしっかり頭の中で想定しておくと作り進めるのが楽だと感じました。例えば猫背のおばあちゃんを作りたい時は曲線を描くようにオブジェクトを最初から配置しておけば、違和感なく猫背を表現できます!
「GRAB」で掴んで手足っぽいものを作成
ひっぱりたい方向にまっすぐ伸ばすのがポイント!
手足を付けただけでカンタンに人っぽさが出てきました。
それぞれの機能は「大きさ」と「強さ」が調節できるようになっているので、引っ張るサイズと強さを前後させて骨の接ぎを意識しながら伸ばしていきます。
「Crease」や「Inflate」を駆使して筋肉を付けていく
骨の接ぎを意識しながら伸ばしたオブジェクトに筋肉を付けていきます。この作業がたまらなく面白い!マウスホイールをクルクルさせると拡大縮小できるので、緻密な作業をしては引きで全体のフォルムがおかしくないかもチェックしていきます。
Creaseで凹ませ、ムキムキにしたい部分をInflateで膨らませ、Grabで掴んで筋肉の流れを作ります。
お尻をキュートに作っていくのがポイント!
3Dモデルをつくるときは、全体を見回しながら製作するのが重要です。前後、上下、左右くまなく見ながらバランスを調整しましょう。
3Dモデルの完成
完成!!ドーーーーーン!!!!!
3Dモデルの上部にフォーカスしたのがこちら。
何かのキャラクターを模写すれば製作が簡単であることが伝わるかと思ったのですが、著作権の兼ね合いで今回は鬼を製作してみました。
全体的にはこんな感じです。
バランスよく製作するために、まずは全体を球体で製作した後に、「Crease(ミゾ)」と「Draw(凹凸)」を繰り返していくのがよかったです。最後に、「Flatten(平らにする)」や「Smooth(滑らかにする)」をして行くイメージですね。彫刻でいうと最後の仕上げはヤスリに近いと感じました。
出来上がった鬼は両手を広げて今にも大きなハグをしそうですね。時間があれば、3Dモデルを使った「フリーハグ」に挑戦してみようかと思ったのですが、怖いのでやめました。
今回、削ったり膨らましたりをやりすぎて、間違った方法で間違った部位だけ鍛え過ぎた人みたいになってしまいましたが、そこはご愛嬌ということで…。
「Sculptris」を触ってみて思ったことは、削るだけで無く、膨らましたり付け足したりもできるので粘土遊びに近いところがあって親しみがあります。とても感覚的に作り進められるし、難しい計算など一切しないでいいのでお手軽です! 3Dモデリングに興味のある方は是非お試しください。
次回予告
次回はいよいよこの3Dモデルにボーンを設定していきます。コントロールできるものには骨が必要なんですね!
多分…絶対!苦戦することになると思いますが次回をお楽しみに!
おまけ
一色であれば簡単に塗れたので赤鬼を製作!
ずっと鬼を製作していたので、今日は鬼の夢を見そうです。