KADOKAWAのデザイナーって何してるの?

ーとある日の昼下がり、KADOKAWAデザイナーズたちの会話。
入社しようとおもったきっかけ
MYM:みんなは何でKADOKAWAでデザイナーをやろうと思ったの?
イカリー:ベタですが、昔から知っているあのKADOKAWAだからというのと、今まで小さい会社での経験が多かったので、大きいところで働いてみたいというのがありました。
ねっしー:KADOKAWAは業務委託っていう働き方が選択できて、それが自分に合ってると思ったんです。僕は個人でもデザインの仕事をしていて法人化もしてるから、正社員とフリーランスの間みたいな形で働けるっていうのが一番の理由ですね。
ほーりー:私は元々総合職で営業とかしてて、当時メディアファクトリー(現 KADOKAWA)担当だったんです。で、数年後webデザイナーになって、縁があって入社した感じ。本が好きなのでその部分も大きいかも(笑)
MYM:私はドワンゴと合併するってきいたのがきっかけかな。ふたつの会社が一緒になったときって新しい動きがでてくるし、デジタルと紙の融合っていうまさに象徴的なシーンだったからねぇ。
どんな仕事してるの?
イカリー:自社コンテンツがたくさんあるから各自いろんな仕事してるよね。僕はコミック系から情報サイトまでジャンル幅広め。
MYM:私が一番多く関わってるのはエンタメとか情報サイトかな。構成を含めて会議に参加したり……。雑誌メディアが先に存在する状態だから、デザインはそのトンマナに沿ってターゲットユーザに合わせる感じ。他はゼロベースからのwebサイト立ち上げとか新規案件多めかなぁ。アプリはUI設計以外にもコンテンツの提案をすることも多いね。
ねっしー:僕はコミック系のプロモーションサイトです。販促につなげるために試し読みができるサイトづくりとか。フロント部分も担当したりします。
ほーりー:私もコミック系の特設サイトが多いけど、編集部と一緒にweb施策を考えたりもする。SNSでプレゼント企画をやりたい!っていう要望があったら、企画からクリエイティブ作成までやったりとか。
イカリー:最近はチーム内コンペみたいなのもあるね。僕はまだ経験してないけど、Web以外の仕事もあるよね。
ねっしー:部署によっては紙メインで拡材とか製品パッケージとか作ってますね。
ほーりー:私はweb施策の流れでイベント配布用の紙ものやりましたよ〜。
MYM:入る前は出版社のデザイナーって本の装丁とかをデザインしてるイメージだったから、ブランドのプロモーションサイトとかECサイトとかそういう方面にいくんだっていうのが意外だったな。
作業環境あれこれ
イカリー:最近5KのiMac入ったよねー。あとSketch。
MYM:いえす! 念願のペンタブももうすぐ届くし、何作ろうか今から楽しみ!
ねっしー:チャットツールは今のところslackですね。管理ツールは初期はRedmine使ってたけど今はBacklogかな。
ほーりー:エディターは各自好きなものを使ってる印象ですけど、皆さん何使ってます?
ねっしー:僕はDreamweaver使ってるけど、エンジニアさんとかはAtomに切り替えたって言ってますね。
MYM:部署内ではAtom切り替えが推奨されてるね。私はSublime Textが好きだけど。
イカリー:Atom推奨なのは連携のしやすさとかGithub使って一元管理+クラウド化しようって動きがあるからなんだよね。共同作業するシーンが増えるだろうって。モダンな環境を積極的に取り入れようとしてるからワクワクするよね。シリコンバレーのIT企業にも引けをとらない感じになるといいなー。
MYM:あと課長の清岡さんはガジェット好きで、最近LeapMotionで遊んでるの見かけたよ! エンジニアさんはVRとか3D系ツールで遊ん……研究してるし(笑)
出版社カルチャーショック?
イカリー:出版社ならではのカルチャーショックとかはありました?
MYM:デザインチェックを全部プリントアウトして行うのがビックリした。初めて赤入れされたとき衝撃じゃなかった? 赤入れした紙をスキャンしてpdf化したデータをメールで送信っていうアナログ感。
ほーりー:私は逆に出版社きたーって感じがしました(笑)
MYM:あとは年齢層が幅広いかな。最初の頃は会議に呼ばれるとおじさまが多くて緊張したもん(笑)
ほーりー:大企業なので私みたいな一般社員は重役の方と会う機会はないだろうなって思ってたけど、気づいたら近くにいるし、一緒に会議する機会も多いな~と。
MYM:私、髪色ピンクなんだけど、大きい会社だからその辺厳しいかなって……。
でも全然大丈夫で許容値に驚いた(笑)
ねっしー:職種にもよるけど、フェスTシャツとかアロハシャツ着てるひともいますね。そういうところ包容力あるなと。
イカリー:それから慌ただしいときもあるかと思いきや、意外とのんびりしたところもあったり(笑)
ねっしー:KADOKAWAって管理体制がしっかりしてるイメージがありますよね。でも意外にいい意味でそうじゃなくて、個人の裁量に委ねてくれる範囲が多いからクリエイターにとってやりがいがあります。
MYM:編集部のひとたちと直接デザイナーがやりとりできる環境をつくってもらえたのも大きいよね。余計なフローがかなり減ったと思う。昔は指示されたものをそのまま作るみたいな仕事も多かったから、デザイン面の改善提案とかをしている余裕がなかったし、そういうシーンもなかった。今はアートディレクター制をしいてもらってて、編集部と直接話せる立ち位置だから、色々提案もしやすい。
紙とデジタル
MYM:デザイン打ち合わせでキーカラーありますか?ってきいたら「べた塗り金赤で」って言われて。
一同:webにないやつですね……。
MYM:最終的にちょっとトーンを落としたものを提案したんだけど、それを説明するのが大変だった(笑)
ほーりー:私は場合によってはライティングとかもやるんですけど、そのときに「ここ閉じて」って言われて「え?閉じるとは??」ってなったことあります(笑)
※「閉じる」はひらがなを漢字表記にすることで、「開く」は漢字をひらがな表記にすること
MYM:わかるー! 最初の頃はしょっちゅうこれってなんですか?ってきいてたよね。ポイント数とかも級数って言われて「キュウスウ?」って思っちゃった。
ねっしー:僕は紙ものの経験もあるのでそんなに苦労はなかったですね。そのときはDTPの基礎みたいな教本で勉強してました。やっぱり紙からwebに引き継がれているものも多いので、古きを知ると勉強になることも多いです。
イカリー:デザインチェックで赤入れしてもらったときに、修正指示が全然意味わかんない!みたいなことってなかった?
ほーりー:編集さん、校正用語で戻してくるので一瞬思考がフリーズすることはありますね。独特の記号とかもあるし(笑)
ねっしー:環境的にweb・デジタル用語と出版用語混じり合ってますよね。
MYM:うんうん。私たちの仕事はそこをつないでいくような仕事だよね。
ーこうして今日もKADOKAWAデザイナーズは紙とデジタルの架け橋となり、より良いユーザー体験を目指してデザインに勤しむのでした。
ー一方その頃の清岡課長はLeapMotionで遊んでいた。