デザイナー組織を効率よくマネジメントする「仕組みづくり」

デザイナー組織を効率よくマネジメントする「仕組みづくり」

2015.11.27
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ノウハウ

ハローエブリワン。
ブログの更新が久しぶりになってすまなかった。
何?俺に会いたかったって。俺もアイ・ミス・ユーだったよ。
さて、早速だが、今日は組織のマネジメントについて触れていきたい。

俺は普段、ドワンゴにおけるデザイナーのマネジメントチームの一員として、デザイナーの稼働状況のチェックや案件コントロールをしているんだが、今日はドワンゴデザイナーが1つのチームとして集まった際に、俺たちが導入した「仕組み」を紹介するよ。これから紹介するツールや方法を取り入れたことで、案件をこなすスピードがチームとして向上したし、デザイナー組織として回るようになったんだ。

チームをマネジメントしてるピープルやデザイナーとして組織をみてる方が参考にしてくれればハッピーだ。

デザイナー組織の紹介

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まずは組織の紹介をしたい。
俺たちの組織は大きくマネジメントチームと各グループに分かれている。上に書いてある図が、チーム体制の概略だ。

マネジメントチームの役割

俺たちマネジメントチームはチーム運営の効率化、問題の洗い出し、ロードマップの調整、採用などデザイン業務をより効率的に運営する役割を担っているんだ。デザイナーのみんなが働きやすい環境を提供できるよう設備の調整や制度設計なども行っているよ。

各グループについて

グループは8グループに分かれていて、各グループごとにプロジェクトが紐付いている。しかし、明確にそのプロジェクトにおける仕事だけをするのではなく、横断的にデザイナー業務をこなすようにしているんだ。グループをプロジェクト別に分けなかったのは、フレキシブルに対応できるようにという面もあるが、UI/UXやフロントエンジニアリング、イラストレーションなど様々な仕事を通して、デザイナーとしての幅を広げ、自分にあった専門分野を見つけやすいようにするためでもあるんだよ。

ちなみに0グループというちょっとファニーなグループがあるが、俺たちの中では遊撃部隊と言われて、新規プロジェクトなど特殊な案件を担当している。
そして俺は0グループのコマンダーでもある。カッコイイだろう。名前が。

ああ、すまない。少し話がそれてしまったが、この8グループで俺たちは案件をこなしてるんだ。

クリアしなければならない課題

俺たちは2015年2月に今の組織になったんだ。だけど、もともと各グループが別々の組織体だったため、デザイナーが統合して、1つの組織になった際にクリアしなければならない課題がでてきたんだ。

統合した背景についてはうちのキャプテンがこの記事で語ってくれてるから参考にしてほしい。
エンジニア出身の僕がドワンゴでデザインしている理由

クリアしなければならない課題

  • 誰がどのような案件をどのくらい抱えているのかを把握する
  • 1日20件近い依頼(バナー制作も含めて)を効率よくこなす必要性
  • 緊急案件に対応できる体制をつくる

それぞれの課題について少し補足していこう。

誰がどのような案件をどのくらい抱えているかの把握

もともとグループが各プロジェクトで明確に別れ、別々に動いていたため、グループ内ではなんとなく案件を把握してたんだが、それを外から客観視したときに案件の粒度と、案件数を正確に把握できなかったんだ。そのためどのデザイナーがどの程度忙しいのかを把握しづらく、案件の割り振りが困難なことがあった。

忙しいという程度も人によって違うからな。客観的に稼働率を把握できる仕組みが必要だったんだよ。

1日20件近い依頼(バナー制作も含めて)を効率よくこなす必要性

ドワンゴは全体で1000人強いる組織なのだが、デザイン依頼もバナー制作などの小さい依頼や作業も含めると、1日20件近くの作業がある。上記の案件管理をしながらもスピーディーに依頼を受注し、こなす仕組みが必要だった。

緊急案件に対応できる体制

自社サービスを展開していると、キャンペーンや新サービスの告知など、緊急でかつ重要な案件が舞い降りてくる。こういった差し込みの案件に応えるには、緊急の案件を受ける窓口を設けつつ、案件のプライオリティを瞬時に把握する仕組みがマストニードだ。

導入したこと

上記の課題を解決するために俺たちが導入したのはこれらだ。

  • 管理ツールの統合(JIRAによるチケット管理)
  • イテレーションとストーリーポイントの導入
  • デザイナー依頼窓口の複数化
  • 各グループリーダーとの週例

管理ツールの統合(JIRAによるチケット管理)

まずは案件の内容と案件数を俯瞰(ふかん)して見るために、JIRAを導入することにしたんだ。管理ツールを統合する前は、各グループがRedmineを使ったり、JIRAであるものの様々な場所に散らばっていたりと、全体を瞬時に把握することができなかったよ。JIRAを一箇所に集めることで、まずはどんな案件があるのかを把握することができたんだ。

ちなみに、RedmineやBacklogでガントチャートを使ってスケジュール管理を正確に行う方法も検討に上がったが、多くの作業量や緊急案件のことを考えると、手間と工数がかかることから見送ることにしたよ。スケジュールは各プロジェクトのディレクターに委ねることで、この管理ツールの導入が決まったわけさ。

JIRA(ジラ)は、Atlassian(アトラシアン)社が開発した課題管理ツール(プロジェクト管理ツール)です。 その高度なカスタマイズ性により、バグ管理ツールの枠を超えて、タスク管理、工数管理、進捗管理、スケジュール管理などプロジェクト全般を広く管理できます。 複数プロジェクトの進捗やタスク管理にもオススメです。

イテレーションとストーリーポイントの導入

JIRAの導入によって案件内容と案件数は把握できるようになったが、案件粒度と稼働率の把握については課題が残っていた。そこで導入したのがイテレーションとストーリーポイントだ。イテレーションはグループによって、1週間 or 2週間で設定し、そのイテレーション内で消化できるポイントを持たせた。各チケットにストーリーポイントをもたせ、イテレーション開始時に、各グループがどのくらいのポイントを保有しているのかを把握することで稼働率を割り出すことができた。

もちろん、チケットは個人に紐付いているわけだから、チケットを持ちすぎるメンバーも把握できるし、まだゆとりがありそうなメンバーもわかるわけだ。ストーリーポイントは各グループリーダーと調整した上で、チケットにつけているため、その仕事の粒度における客観性も保たれるんだ。

デザイナー依頼窓口の複数化

案件の粒度と案件数については把握できる体制ができたが、受け口をどうするかというのも課題だった。当初は窓口を一本化し、プライオリティを判断して各グループに振り分けるというスタンスを考えていたのだが、それだとどうしても依頼のスピード感に対応できないと感じたんだ。

そこで窓口を大きく2つにわけ、様々なところから依頼できるようにした。

マネジメントチームへの依頼

緊急かつ重要度の高い案件や、どこに相談していいかわからないデザイナーへの依頼などはマネジメントチームで受け取り、各グループへ割り振るようにした。

各グループへの依頼

各グループは関わっているプロジェクトがあるため、グループへの直接的な依頼の窓口も設けておき、継続的な案件の依頼は直接受けられるようにした。ただ、各グループでタスクを受け取る場合、こちらで把握しきれないこともあるため、仕事を依頼され、チケットを発行した段階でマネジメントチームにslackで通知がくるように、JIRAとslackの連携をいれた。こうすることで稼働率が極度に高いのに、追加でチケットが発行された場合など瞬時に各グループと連携をとることができるわけだ。

また、各グループで一次的に依頼を受け取ったが、リソースの問題や、他のグループが受けたほうが作業効率があがるものなどはマネジメントチームにエスカレーションをしてもらうことで、依頼を円滑にコントロールできている。

各グループとの週例

稼働率の把握や案件アサインへの仕組みができたところで、最後は各チームとのコミュニケーション。基本は各グループのイテレーション開始時(終了時)にグループリーダーと定例も設け、前回イテレーションの稼働率と案件に対する振り返り、そして今回のイテレーションが始まる上で想定できる稼働率と案件の調整などを話し合っている。

もちろん案件の進捗で気になっていることや、メンバーモチベーションも共有してもらい、マネジメントチームでモチベーション形成をできるようにしている。

これらが、デザイナーが1つの組織に統合する際に導入したことだ。
この「仕組み」を取り入れたことで、様々な案件がもうスピードで駆け巡ってる中、なんとか仕事をこなすことができているよ。
これもメンバーと依頼をしてくれているディレクター、エンジニアの協力があってこそだ。本当に感謝したい。

最後に

今回はデザイナーチームの作業効率をあげる上での、マネジメントの「仕組み」について話をさせてもらった。読んでくれた方が少しでも参考になれば幸いだ。

最後に、チーム形成に協力してくれたデザイナーのみんなに日々の感謝をこめて、この話の締めくくりとしたい。本当にありがとう。

ではまた。アディオス。

 

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この記事を書いたメンバー

ジェイ

ジェイ

General Manager

ドワンゴ デザインコミュニケーション室長, ドワンゴデザイナーの統括, 案件の受注フロー、並びに社内外スタッフへの発注フローの設計を担当。dwango creators blogの編集長も兼務している。

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